離島と都会を行き来する診療看護師のブログ

primary care NPとして離島での道を開拓する

離島研修のまとめ 応援ナースには言えない離島医療問題のホンネ①

離島NPを初めて1年半

ついに離島を去るときが来た。

殺風景すぎて見飽きた海。。。

見下ろすとウミガメやマンタがいる風景。。。

こんな朝日を拝めるのも残り数日。。。

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思い起こせば、最初は3ヶ月のお試し研修。

家族も移住。

お互い手探りで始め、気づけば1年半。。。

このブログを見て興味を持っていただいた働き方改革に携わる国会議員の先生からわざわざ直接連絡を頂き、島へ視察に来て下さり、意見交換等させていただいたこともありました。

応援して下さった皆さん、心から感謝を申し上げます。

今後は、離島で出会ったNP不在の同グループ内の施設で、離島での経験を活かした都会NPとして、バージョンアップをしていきたいと思います。

そして、定期的に離島応援もさせていただく予定なので、離島NPと兼任で頑張ります。

 

最後に離島医療を経験し感じた、率直な感想と意見を独断と偏見で記載します。

離島スタッフへは、この内容を既にシェアしております。

 

◇大きな問題点◆

①島だから・・・

②非常勤医の欠点

 

◆問題点①島だから・・・

これは、離島だけに留まらず僻地の病院、また都会の病院でもあるかもしれません。

ニンゲンって。。。「やらない理由」を考えるのは大得意ですよね。

物理的な理由で『島だから』となるのは、多少仕方ない部分があるかとは思います。

○天候不良で物資が滞るときのために、在庫を多く抱える【実際、めっっちゃ無駄なものが多い資材庫】

○認定看護師になりたいが、育児中で島を長期間離れることができない【ママさんもめっちゃ多い】

 

ただ、精神的にも『島だから』となってはいけないと思っています。

例えば、

○卒後教育が疎か(目の前の業務が中心で、ケアの質の向上のための研究や学会等に参加しない→新しい知識や医療機器を知らない)

○褥瘡発生後、1週間前後病棟スタッフで対応し、改善無ければ発生報告と相談(監督するWOCN等が不在で、褥瘡発生件数を少しでも減らしたい希望と見てくれる医師が不在だから?)

○多少のインシデントはもみ消し

 

 

ただ、そうとはいっても、モデル病棟、モデルナースがいない現状で、これら長年の怠慢ともいえる島ルールを変えることはほぼ不可能。

だからこそ、誰もメスを入れず、現状維持にしてきた結果がここにはあるといえよう。

 

もちろん、都会と比べれば島ナースの平均年齢は高い。(昨年新人入職者:0人)

年齢を重ねルーティン業務をそつなく熟し安定した収入を得て生活をする、これを変えようとする労力よりは、多少しんどいけどこのままの方が楽だから変えようとも思わないし、そういうものだと納得している。超過勤務が減ると収入が減って困るという考えもあるだろう。

○超過勤務削減のための朝の申し送りの見直しや業務線表の見直し等々

(余談だが、年末年始含む祝日休日の病院には本来休みたがるであろうママさんナースがこぞって勤務している!看護師は島一番の安定した収入?これも島風景。)

 

さらに、これに拍車がかかったいわゆるお局ナースは、なにより【通常】からの逸脱・・・いわゆる【改革・業務改善】を嫌う抵抗勢力となる。おわかりの通り、勉強会や看護研究、QI(quality improvement)などの業務改善には基本参加しない。

我々【NP】も同様に、働き方【改革】の一員であり、お局ナースの業務が変わることに対する嫌悪感は、そのまま【NP】に対する嫌悪感になっていることだろう。

我々【新しい職種】は、開拓者としてその辺の抵抗勢力にも屈しない精神と謙虚さを在学中に植え付けられるため、これくらいじゃへこたれない(戦いに敗れ、病み、フェードアウトしたNPも多く存在するが…)。

ただ、普通のかわいいママさんナースはこんなお局ナースに噛みつかれたらひとたまりもない。高校時代の眉無し金髪ヤンキーのように、関わらない方が身のためだという無言の圧力もあり、行動を起こさないし起こせない。

 

そんな状況は、大概の市中病院ではあるあると化しているだろうが、打開するために本来であれば、新人を1から教育し直し、新興勢力として職場風土を変えることが一番自然な流れだろう(これしか知らない)。しかし、新人がいないので新しい風を吹き込む窓がそもそも小さい。

そんな中、いかにスタッフの意識改革を行い、よりよい医療のため、よりより働き方のために、同じベクトルを向いて進んでいくか。

これが大きな課題。

看護部長になって院内大改革をするくらいのインパクトが必要だろうが、多くの職員を一気に失う可能性が高い(これくらいのことをしないともはや変わらない)。

これらの状況に助言をいただける離島医療改革コーディネーターなどの専門の人がいたら、どうか助けてください。

 

続いて、、、

◆問題点②非常勤医の欠点

 

 

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